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XVL 3次元ものづくり支援セミナー2010 パートナー講演
会社概要とものづくり支援ITの変遷
図研は1976年の創業以来、電機、精密、自動車産業に対し、エンジニアリングITを提供してきている。特にエレキCAD,PLMに関して、国内はもとより欧米においても知名度が高まりつつあり、ノキア、シーメンス、ロッキードマーチンといった大企業にも導入されている。
ものづくり支援ITの始まりは、1978年に国産初のプリント基板CADを開発したことであある。その成功を元に上場を行い、潤沢な資金を元に、必要なソリューションについては積極的にM&Aや資本提携を行ってきた。1995年にはエレキCADだけでなく、PDM分野に進出しその後DS-1、DS-2という電機PDMをリリースし、2009年には製品レベルの新PLMブランドとしてPreSightをリリースした。そして今年2010年、PreSightを機能強化するために、ラティス・テクノロジー社の株式取得および業務提携を実施した。
分野別製造業の特徴とその課題
図研がソリューションを提供してきた製造業では、業種ごとに特徴、課題が異なっている。まず、家電業界では、グローバルビジネスの効率化が進んでおり、組み合わせ型ものづくりにおいて、いかに「安くものを作るか」、「沢山のものを世界に同時に売っていくか」が課題である。一方、輸送機器業界は擦り合わせ型ものづくりで収益性もあるが、エレクトロニクス化対応が大きな課題となりつつある。
また、産業機器市場においては新興国の台頭により新たな競争環境への対応が課題となっており、これら課題をいかにしてITで解決していくかが、各社の重要な経営テーマとなっている。
図研のPreSightは「Visual BOM」という新しいコンセプトを打ち出している。BOMは単なる手配部品表ではなく、企画、設計、製造、サービスまで一貫した情報の網羅へ位置づけられるべきであり、また3Dデータに関しては、設計内部にとどまることなく、下流工程で上手く活用していく仕組みが必要だ。

ものづくりIT化への各社取り組みと課題
製品開発におけるコスト構造は材料費、加工費等の製品そのものを製作する単品コストと設計代、金型代、設備費用等製品種類や製造工程種類に依存する種類コストに分類することができる。単品コストは集中購買、低賃金国での生産シフト等により各社が対応しており、大きな差は出ない。一方、種類コストについてはIT支援する余地があり、さらに、コストだけでなくリードタイム短縮や品質向上につながると考えている。
この種類コスト削減について、各社の取り組みとその課題について触れてみたい。1つめのテーマは、モジュラーデザインが挙げられる。モジュラーデザインとは、製品群を構造化、モジュール化することで、部品の共通化、標準化を行うことである。しかし、実際に標準化するのは簡単ではなく、まずは設計知見を資産化し、流用設計を促進することから始める必要がある。特にメカ設計においては、形状と製品情報の双方から流用データを検索する部品標準化検討のために、近似形状を検索・分析する仕組みが求められている。
2つめのテーマは図面レス生産である。設計の3D化は進んでいるが製造部門とのやりとりの主体は相変わらず2D図面であり、これではグローバルな部品調達はできない。XVLなど軽量なビューワフォーマットを用いて、製品特性や管理情報を持つBOMと統合し、3D図面を正としたソリューションを提供していく。
エレメカハイブリッドデザインレビューの誕生
3つめのテーマは製品全体の3D化によるレビュー精度の向上である。電装化が進む製品ではメカだけでなく、エレキデータも3D化し製品全体でレビューを実施する必要がある。図研はラティス社との共同開発により、メカ・エレキを統合したデザインレビューを行うためのソリューションとして、「XVL StudioZ」という製品をリリースした。これまでのXVLにエレキチェック機能として安全規格、静電気、ノイズといったこれまで実機で行っていた検証を仮想環境で実施できるようにしたものである。CR-5000からXVLへの変換や、電子部品の3D形状4万点は、図研のサイトから無償でダウンロードが可能である。

Visual BOMの実現
4つめのテーマは、手配の高度化・効率化対応である。これは図研が重点をおいている「Visual BOM」の領域である。最近はグローバル化による生産形態の変化や、ODM連携のような水平分業化体制の構築により、BOMシステムの入れ替え気運が高まっている。設計でも同じく、製品情報をもっと効率的に管理したいというニーズがあるが、各々で構築するのは無駄が多い。図研の「Visual BOM」は、この両方をViewerとBOMの連携で、一気に実現しようというアイディアである。ViewerとBOMの連携で、エンジニアリングチェーンの8割は最適化が可能であり、残り2割は新規形状や機能の作りこみのために、CAD/CAEを使用することだと考えている。
すべての情報活用はビジュアライズをベースにすることである。動的な製品構成・特性・改定履歴等の製品情報を統合させたBOMと、形状データを汎化させたXVLを一体構造化することにより、設計資産の全社活用が実現する。新バージョンのPreSight Visual BOMは来年初頭にリリースを予定しているので、ぜひ期待いただきたい。


