現況環境のスキャナーによる 3D 化と直感的意思疎通を実現する双方向 VR ミーティングツールのご紹介
ミルトス株式会社 技術部
新田 栄二 様
イベントレポート
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パートナー講演
ミルトス株式会社 技術部
新田 栄二 様
ミルトス株式会社(ホームページ:http://www.myrtos.jp/、以下 ミルトス)は、3D 技術を使ってもの作り企業の製品企画から設計・製造に至るまでの一連の業務をトータルで支援している企業。近年ではもの作りだけでなく、建築関連の 3D ソリューションも手掛けており、さまざまな 3D ツールを適材適所で使い分けることで顧客企業の 3D 活用を支援している。
そんな同社がモットーとしているのが、3D の “Easy to Use”。「誰もが簡単に使える 3D 環境の提供」 をビジョンに掲げ、現場で直観的に使うことができ、現場により定着しやすい 3D ソリューションの提供を目指している。中でも近年力を入れているのが、3D スキャナを使ったソリューションだという。同社 技術部 新田栄二氏は、次のように説明する。
「これまでの 3D スキャナ製品は、専用の PC や周辺機器を用意する必要があり、また利用時に暖機運転してマーカーを貼る必要があったりと、決して手軽に使えるものではありませんでした。しかし弊社が提供するミドルレンジ対応ハンディスキャナ 『DPI-8シリーズ』(ホームページ:http://www.myrtos.jp/solution/dpi/index.html)は、Android タブレットを利用するため、極めて手軽に使うことができます。スキャンしたデータをタブレット内でそのまま管理でき、スキャン結果もその場ですぐプレビューできるため、現場にとっての使い勝手が極めて優れています。」
こうして 3D スキャンした点群データをエクスポートして、他のシステムに取り込むこともできるため、例えば 3D CAD や他の 3D ツールに点群データを取り込んで、他の 3D モデルと組み合わせて利用することもできる。なお最新バージョンでは、スキャンした点群データを他の 3D データと重ね合わせて形状を比較できる機能も追加されている。例えば XVL Studio からエクスポートした 3D データをあらかじめタブレット端末に取り込んでおき、スキャンした実物の点群データをその場で重ね合わせて形状を比較するようなことが可能になっている。
こうして 3D データを使って行ったさまざまな検証の結果は、XVL のような軽量 3D フォーマットを使うことで社内に広く流通させ、異なる部署や拠点同士で 3D データを介して密接なコミュニケーションを取れるようになる。しかしミルトスではさらにもう一歩踏み込み、3D を使った検証の情報を VR(仮想現実)を使って遠隔地間で共有できる仕組みを提供している。
ここで使われるのが 「iQ3 Connect」 と呼ばれるツールで、3D の仮想空間上で行われるさまざまな検証を、PC やタブレットの画面を通して共有するだけでなく、VR の仮想空間上でも共有できるというものだ。しかも専用機器の類は一切不要で、VR のヘッドマウントディスプレイと PC、Web ブラウザ、それにインターネット接続環境があればすぐに利用を始められる。
利用方法も至ってシンプルで、互いに共有したい 3D CAD モデルなどの 3D データのファイルをドラッグ&ドロップで登録すれば、即座に VR で共有できる 3D データフォーマットに自動変換され、離れた場所にいる参加者同士が VR の同じ仮想空間上で共有できるようになる。
PC やタブレットの画面のように、3D の情報をフラットな平面にプロットする手法では、それを参照する人間の脳内で 2D 情報を 3D 情報へと翻訳する必要があり、その過程でどうしても錯覚や齟齬が生じてしまう。その点 VR のように、3D を 3D のまま直観的に把握できれば、錯覚や認識の抜け・漏れ、関係者間のコミュニケーションロスなどを極小化できる。例えば飛行機のハーネスのように、多数のパーツが立体的かつ複雑に絡み合っているような状況は、VR を使った 3D 検証が極めて有効だという。
「この iQ3 Connect が作り出す VR の仮想環境上に、3D CAD データだけでなく、既に社内に流通している XVL の 3D データや、DPI-8 シリーズを使ってスキャンした点群データなどをあわせて取り込むことで、よりリアルな検証が可能になり、ひいては遠隔地間でのコラボレーションがよりスムーズに運ぶようになるはずです。」(新田氏)
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